聞き流しラボby KUFUYA
ITパスポート試験

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ITパスポート聞き流しラボ

ニューラルネットワークとディープラーニングの違いは?層を重ねるとAIは顔まで見分けられる

テクノロジー系・AI 0038分31秒2026年8月21日公開

「前回、写真アプリが自動でフォルダの中から、これ、同じ人の写真ですってまとめてくれる話をしましたよね。あれ、実はニューラルネットワークの仕組みがかかわってるって覚えてます?」 動画はそんな振り返りから始まります。線しか見ていないはずのAIが、どうして顔まで見分けられるのか。その答えが、今回のテーマ、ディープラーニングです。このページでは動画の流れにそって、ニューラルネットワークとの関係や、試験での注意点をまとめました。まず動画を聞いて、あとからここで復習するのがおすすめです。

3行でいうと

  • ニューラルネットワークは、脳の神経細胞(ニューロン)のしくみをコンピュータ上でまねたモデルです。
  • ディープラーニング(深層学習)は、ニューラルネットワークを多層化した(層をたくさん重ねた)モデルです。
  • ニューラルネットワークは広い概念、ディープラーニングはその中の、層を深く重ねた限定された概念です。

前回のおさらい:ニューラルネットワーク

前回学んだニューラルネットワークは、人間の脳の神経細胞(ニューロン)が信号をやり取りするしくみを、コンピュータ上に再現したモデルでした。たくさんのニューロンが活性化関数を使って入力を処理し、次のニューロンへ出力していきます。

今回はこのニューラルネットワークをさらに発展させた技術、ディープラーニングを学びます。ニュースでもよく聞く言葉ですが、動画では、ITパスポート試験でとてもよく出るAI分野の最重要キーワードの1つと紹介されています。

ディープラーニング=ニューラルネットワークの多層化

ディープラーニングは日本語で深層学習といいます。一言でいうと、ニューラルネットワークを多層化したモデルです。多層化とは、ニューロンが並んだ「層」をたくさん重ねることです。

層の構造をおさらい

ニューラルネットワークは、ニューロンという計算の単位が、層になって並んでいます。入力を受け取る入力層と、結果を出す出力層があり、そのあいだにある層を隠れ層(中間層)と呼びます。

入力層隠れ層(中間層)出力層
入力層と出力層のあいだにある層が、隠れ層(中間層)です。

従来のシンプルなニューラルネットワークは、この層の数が比較的少なく、浅い構造でした。それに対してディープラーニングは、層を何十にも重ねた、深いネットワークです。ディープは、そのまま「深い」という意味です。

浅いネットワーク(層が少ない)入力出力単純な特徴しかつかめない深いネットワーク(ディープラーニング)入力出力層を何十にも重ねて、高度な特徴まで学習
違いは、入力と出力のあいだに重ねる層の数。名前のとおり「深い」ネットワークです。

なぜ、わざわざ深く重ねるの?

ディープラーニングでは、コンピュータ自身がニューラルネットワークを使って大量のデータを分析し、データの規則性を見つけ出します。たとえば「写真に写っているのが何なのか」といったパターンです。

層が少ないシンプルなネットワークでは、単純な特徴しか捉えられません。層を何重にも重ねることで、もっと複雑で高度な特徴、データの奥深くにかくれている規則性まで学習できるようになります。

ここで大事なのは、「線の次は輪郭を見よう」といった手順を、人間がひとつずつ教えているわけではない、という点です。大量のデータを分析するなかで、コンピュータ自身が、判断に役立つ特徴を見つけ出していきます。この特徴のことを、シラバスでは特徴量という用語で扱っています(動画にはない補足です)。

画像認識の例:線から顔まで

もう少し具体的な例で教えてもらえますか?

画像認識で考えてみましょう。浅い層では、線やエッジ(明るさが変わる境目)といった単純な特徴しか捉えられません。

線だけだと、何が写っているのか全然わからなくないですか?

そうなんです。でも層を重ねていくと、線やエッジの組み合わせから輪郭や模様が見えてきます。さらに重ねると、顔や物体の種類といった意味のあるまとまりまで認識できるようになるんです。

浅い層線・エッジ中ほどの層輪郭・模様深い層顔・物体の種類少しずつピントを合わせて、ズームインするイメージ
層が深くなるほど、断片的な情報から、意味のあるまとまりへと見えてきます(イメージ図)。

たとえば

1枚の絵に、少しずつピントを合わせながらズームインしていくイメージです。層が浅いうちは断片的な情報しか見えませんが、深くなるほど、全体像や意味が見えてきます。

ここまでをまとめると、脳の神経細胞のしくみをまねたものがニューラルネットワーク、そのネットワークの層を深く重ねて、より高度なデータ分析を可能にしたものがディープラーニングです。ディープラーニングは、ニューラルネットワークという土台があって初めて成り立つ技術で、両者は切り離せない関係にあります。

ディープラーニングはどこで使われている?

ディープラーニングは、画像認識、音声認識、自然言語処理(文章を理解したり生成したりする技術)といった、幅広い分野で活用されています。近年の生成AIをはじめとする、さまざまな高度なAI技術の土台になっている技術でもあります。前回の写真アプリが顔を見分けてくれるのも、ディープラーニングのおかげです。

ニューラルネットワークとディープラーニングを混同しない

試験対策としていちばん大切な注意点が、この2つの言葉を混同しないことです。

正直、今もちょっと混同しそうです。どう違うんですか?

ニューラルネットワークは、脳のしくみをまねたモデル全般をさす、より広い概念です。それに対して、ディープラーニングは、その中でも層を深く重ねたものをさす、より限定された概念なんです。

じゃあ、ディープラーニングはニューラルネットワークの一種と考えていいんですか?

まさにそうです。層の数が少なければただのニューラルネットワーク、層の数がとても多くなったものが、特にディープラーニングと呼ばれる、と整理できます。

ニューラルネットワーク脳の神経細胞のしくみをまねたモデル全般ディープラーニング層を深く重ねた、より限定された概念
ディープラーニングは、ニューラルネットワークの一種。広い概念と、その中の限定された概念の関係です。

「ニューラルネットワークを多層化したモデルがディープラーニングである」という定義が、そのまま問われることが多いので、この一文はそのまま覚えてしまいましょう。

何層以上からディープラーニング?

「何層以上ならディープラーニングと呼ぶの?」というのは、よくある疑問です。動画では、「何層以上」という明確な線引きはないと説明されています。層が少なく浅いのか、非常に多く深いのかという、相対的なイメージで捉えておけば大丈夫です。数字で覚えようとしなくてかまいません。

まとめ

  • ニューラルネットワーク=脳の神経細胞のしくみをまねたモデル。入力層・隠れ層(中間層)・出力層でできている
  • ディープラーニング(深層学習)=ニューラルネットワークを多層化したモデル
  • 層を深く重ねるほど、線→輪郭・模様→顔・物体のように、高度な特徴まで学習できる
  • 画像認識・音声認識・自然言語処理、そして生成AIの土台になっている技術

試験ではここに注目

  • 「ニューラルネットワークを多層化したモデル」=ディープラーニング
  • ニューラルネットワークは広い概念、ディープラーニングはその中の限定された概念(一種)
  • 入力層と出力層のあいだの層=隠れ層(中間層)
  • 「何層以上」という明確な基準はない(相対的なイメージ)

ITパスポートのシラバス(Ver.6.5)では、AI技術の用語例として、ニューラルネットワーク、活性化関数、ディープラーニングなどが挙がっています。「広い概念と、その中の限定された概念」という関係で整理しておくと、似た選択肢にまどわされません。

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