なぜ弱いつながりの方が新しい情報をもたらすのか
企業経営理論 第19回
「なんでうちの会社は、こんなに縦割りで話が進まないんだろう」。動画は、誰もが一度は感じるこんな悩みから始まります。このページでは動画の流れにそって、組織の壁を乗り越える公式な手段(タスクフォース、プロジェクトチーム、リエゾン)と、組織を裏で動かしている非公式なネットワーク(強い紐帯と弱い紐帯、ブリッジ)をまとめました。まず動画を聞いて、あとからここで復習するのがおすすめです。
「なんでうちの会社は、こんなに縦割りなんだろう」
職場の自席に座って、ふと周りを見渡す。あるいは通勤電車のなかで、午後の部門間の調整会議を思い出して、少し憂鬱になる。動画は、そんな場面から始まります。「なんでうちの会社は、こんなに縦割りで話が進まないんだろう」。そう感じたことがある人は多いはずです。
組織は、人が集まって規模が大きくなればなるほど、必ず何らかの境界線、つまり壁ができるものです。営業には営業の、製造には製造の言い分がある。その壁をどうやって乗り越えて連携するかが、組織の生命線になります。診断士試験の企業経営理論では、組織論の定番テーマです。
動画のミッションは、「組織内の壁をどう乗り越えるか」。そのために、次の2つの面を両方とも理解することを目指します。
- 公式な連携手段:組織図のうえで意図的に作られる仕組み。タスクフォース、プロジェクトチーム、リエゾン。
- 非公式な社会的ネットワーク:組織図に線は引かれていないのに、現実の組織を動かしている人と人の結びつき。強い紐帯と弱い紐帯。
前半は公式な手段、後半は非公式なネットワークという流れです。順番に見ていきましょう。
公式な手段その1:タスクフォースとプロジェクトチーム
縦割りの壁をぶち破るための公式な手段として、動画がまず取り上げるのが、タスクフォースとプロジェクトチームです。組織が直面する特定の課題や特別な目的を達成するために、既存の部門の枠組みを超えて、各部署からメンバーを集める。そうして作られる公式な組織のことです。
たとえ話:未曾有の難事件の特捜チーム
動画の聞き手は、これを「未曾有の難事件を解決するために、各管轄から敏腕の刑事だけを集めて作る特捜チーム」や、映画のアベンジャーズにたとえました。各部門からエース級の人材を引き抜いて、ひとつの独立したチームを作る。ワクワクする発想です。
解説役も、「目的のために特別に編成される点では同じ」と、このたとえが構造をよく表していると認めています。
違いは「時間軸」
2つはどちらも特別に編成されるチームですが、動画は時間軸の違いで整理します。
- タスクフォース:比較的短期間で目的を達成し、解散することを前提とする。いわば短期決戦型。
- プロジェクトチーム:新製品の開発や大規模なシステム導入のように、比較的長期間にわたって活動を続ける。いわば長期戦型。
動画も「一般的に」「呼ばれることが多い」と言っているとおり、この区別は厳密な定義というより、使い分けの目安です。(補足:動画にない話です。実務では両者をほぼ同じ意味で使う会社もあり、定義は資料によって少しずつ違います。試験では、「部門の枠を超えて人を集める公式な組織」という共通点と、短期・長期という目安を押さえておけば十分です。)
聞き手の意地悪な疑問
ここで聞き手が、少し意地悪な見方を挟みます。
わざわざ各部署から優秀な人を引き抜いたら、元の部署から大ブーイングが起きますよね。新しいチームを作らなくても、既存の部署同士がしっかり会議をして連携すれば、済む話のような気もします。なぜそこまでして特命チームを作る必要があるんですか?
素晴らしい視点ですね。元の部署に負担をかけてまで有効な理由は、これらが自己完結的な組織として機能するからです。そして、自己完結的であることで、組織全体が処理すべき情報量を劇的に減らせるんです。
なぜ「自己完結的」だと、情報量が減るのか
メカニズムはこうです。通常の組織で、複数の部署にまたがる複雑な連携をしようとする場面を想像してみてください。担当者同士で話がまとまっても、そこから自分の課長に説明し、部長に稟議を上げ、それが隣の部署の部長へ行き、課長へ下りて、ようやく相手の担当者に届く。非常に長く複雑な公式ルートを通ることになります。
動画の聞き手は、これをスタンプラリーにたとえました。各所の判子をもらって回る時間がかかる作業で、途中で1か所でも「聞いてないぞ」と言われると、振り出しに戻る。このスタンプラリーの過程で飛び交う膨大な確認メールや、根回しの会議。これらすべてが、組織にとっての「処理すべき情報」なのです。
これに対して、タスクフォースやプロジェクトチームには、必要な権限と専門知識を持った人材が、すでにチームの中に集約されています。だから、いちいち既存の階層ルートを通さず、自分たちの中だけで意思決定をして、実行に移せます。上司の判子待ちという無駄な情報処理が、消えるわけです。
なるほど。アベンジャーズのような別動隊を作る本当の目的は、上司の判子待ちという無駄な情報処理を消滅させることだったんですね。
まさにそのとおりです。組織全体の無駄な情報処理をそぎ落として、最短距離で動けるようにする。既存のルートでは処理しきれない課題への、いわば物理的な解決策です。
聞き手も、「これなら多少現場に無理をさせてでも、作る意味がよくわかる」と腑に落ちた様子でした。
試験で使うときの整理(補足):ガルブレイスの情報処理モデル
動画にない話です。ここで出てきた「情報量を減らす」という発想は、ガルブレイスの情報処理モデルと深く関わります。ガルブレイスは、1974年の論文 Organization Design: An Information Processing View などで、環境や仕事の不確実性が高いと、組織が処理すべき情報が増えると考えました。そこで組織は、次の2つの方向のどちらかで対応します。
- 情報の必要量を減らす:スラック資源をつくる(納期や予算に余裕を持たせて、例外の発生を減らす)/自己完結的な組織をつくる(機能別だった組織を、製品別や地域別のように、成果(アウトプット)ごとに必要な資源を持つグループへ変える)。
- 処理能力を高める:垂直的情報システムに投資する/水平的関係をつくる(直接接触、連絡役、タスクフォース、チームと、不確実性が高いほど段階が進む)。
ここで注意が1点あります。ガルブレイスの原典の整理では、タスクフォースやチームは「水平的関係」、つまり処理能力を高める側に入ります。「自己完結的な組織」は、製品別組織のように、組織の分け方そのものを変えるほうを指します。動画は、タスクフォースやプロジェクトチームの「権限と専門知識がチームの中にそろい、上に上げずに決められる」という特徴を、自己完結的と表現して説明しています。択一問題で分類を問われたときは、この区別を取り違えないようにしましょう。
公式な手段その2:リエゾン
とはいえ、日々の業務で起きる部門間のちょっとした摩擦のたびに、アベンジャーズのようなチームを結成するわけにはいきません。聞き手の問いに、解説役は「もちろんあります」と答えます。新しいチームを作るという大きな単位ではなく、既存の組織構造を維持したまま働く、もっとピンポイントな連携手段。それがリエゾンです。
リエゾンは、一言でいえば、部門の連携のための特命の調整担当です。特定の部門に所属しながら、他の部門との情報のやり取りや、利害の調整を専門に行う役割を与えられた人のことをさします。
それって、単に部署間に連絡係という新しい階層が1つ増えただけになりませんか?かえって情報の伝達が遅くなりそうです。
ただの伝言役なら、遅くなるだけでしょうね。ですが、リエゾンの真価は、単なる連絡係ではなく組織横断的な機能を持っている点にあります。
ここが、先ほどのタスクフォースとの決定的な違いだと動画は言います。タスクフォースは、自己完結型にすることで、組織が処理すべき情報量を減らすアプローチでした。これに対してリエゾンは、組織全体の情報処理力を向上させる役割を持っています。
製造部門と営業部門の納期のもめごと
具体例が分かりやすいです。製造部門と営業部門のあいだで、新製品の納期をめぐって激しくもめたとします。通常のルートなら、互いの部長同士がメールで対立し、経営陣まで巻き込む大問題になりかねません。
しかしリエゾンは、製造の工程の限界と、営業が顧客から受けるプレッシャー、その両方の専門用語と事情を深く理解しています。だから、上層部で問題が爆発する前に、現場レベルで「営業さん、この仕様を少し削れば製造ラインに乗るので、納期に間に合いますよ」というように、翻訳ができるのです。
つまりリエゾンは、部署と部署のあいだをつなぐ超高性能なルーターであり、対立する両国の言葉を瞬時に訳す通訳者のような存在なんですね。情報量を減らすのではなく、情報のパイプを太くして、交通渋滞を解消する。だから組織の処理能力そのものが上がるんだ。
まさにそのとおりです。
動画の整理を、ここで表にまとめておきます。
| タスクフォース・プロジェクトチーム | リエゾン | |
|---|---|---|
| 動画での位置づけ | 自己完結的な組織。処理すべき情報量を減らす | 組織横断的な機能。組織全体の情報処理力を向上させる |
| やり方 | 各部署から人を集め、権限と専門知識をチームにそろえる | 既存の部門に属したまま、他部門との調整を専門に担う |
| たとえ | アベンジャーズ(別動隊) | 通訳者・高性能なルーター |
(補足:動画にない話です。ガルブレイスの原典では、水平的関係は段階的に発展するとされます。2つの部門や管理者の間の問題は直接接触と連絡役で処理できますが、7〜8もの部門に関わる問題になると、直接接触では限界を超えるため、各部門の代表による一時的なグループ、つまりタスクフォースが使われます。決定が繰り返し生じるようになると、タスクフォースが恒久化してチームになります。連絡役は、主に低い層から中間の管理層で生まれる、と書かれています。)
公式な枠組みの中で、いかに摩擦を減らしてスピードを上げるか。処理すべき情報量を減らすタスクフォースと、情報処理を向上させるリエゾン。この対比は、動画でも非常に重要なポイントとして扱われています。
公式ルートだけでは説明がつかないこと
ここまでは、組織図のうえで意図的に作られた、公式な壁の超え方でした。ここからが、動画の本題です。現実の職場を思い浮かべると、公式ルートだけでは説明がつかないことが起きます。
たとえば、他部署に面倒な案件をお願いするとき。公式なリエゾンを通すよりも、あそこの部署にいる新入社員のころの同期に、裏からチャットで根回ししたほうが、圧倒的に早く進む。そんなことは日常茶飯事でしょう。組織図には1本も線が引かれていないのに、確実に組織を動かしている裏のつながりです。
実は組織論でも、公式な組織構造と同じくらい、この目に見えない社会的ネットワークが重視されています。人と人を結びつける絆やつながりのことを、専門用語で紐帯(ちゅうたい)といいます。紐帯には、ネットワークの性質として大きく2つの種類があります。
強い紐帯:心地よいけれど、罠がある
まずは強い紐帯です。家族や親友、あるいは職場で毎日一緒に顔を合わせている仲間など、非常に親密で強い関係性のことをさします。同じチームで長年一緒にやってきたメンバーとは、文化や価値観を共有している感覚があります。「あの例の件、よろしく」の一言だけで意図が伝わるような、あうんの呼吸です。
価値観や暗黙の了解を共有しているため、協力体制が非常に築きやすい。これが強い紐帯の最大のメリットで、日常業務を効率よく回すためには不可欠な基盤です。いつもの気心の知れたメンバーで仕事をするのが一番楽でスムーズだ、と感じる人も多いでしょう。
強い紐帯に潜む「恐ろしい罠」
ところが、この心地よい関係が、組織にとって致命的な弱点に変わる瞬間があります。強い紐帯の罠とは、考え方が固定化しやすく、環境の変化に柔軟に対応しにくくなるという傾向です。
聞き手は、これをいわゆるエコーチェンバー現象のようなものか、と言い当てました。いつも同じメンバーで同じ価値観のなかばかりで話していると、異質な意見や外部からの新しい情報が入ってきにくくなるのです。
たとえ話:長年ヒット商品を作ってきた最強チーム
長年、大ヒット商品を作ってきた最強のチームがあるとします。彼らは強い紐帯で結ばれているがゆえに、「俺たちのやり方が一番正しい」と共鳴し合ってしまう。市場では、まったく新しいテクノロジーの波が起きているのに、「あんなものは一時的なブームだ」と思考停止に陥ってしまいます。
外の世界では劇的な変化が起きているのに、快適な内輪のノリのなかで満足してしまい、気づいたときには時代遅れになっている。協力しやすい反面、変化にはめっぽう弱いのです。
弱い紐帯:浅い関係が、組織を救う
では、強いつながりが変化に弱いのだとしたら、どうやって外部の新しい波を組織に取り入れればよいのでしょうか。全員をバラバラにして、新しいチームを作り直すわけにもいきません。そこで登場するのが、もうひとつのつながり、弱い紐帯です。
関係性の深さでいえば、たしかに浅いつながりです。インターネット上のコミュニティで知り合った人、仕事の取引先、異業種交流会で名刺交換をしてSNSでつながっている人。そういった浅い関係のことをさします。
ちょっと待ってください。関係が浅い相手が、組織の行き詰まりを救うんですか?本当に困ったときや、新しい企画を立ち上げたいときは、一番信頼している強い紐帯の仲間に、真っ先に相談を持ち込みますよね。なぜわざわざ、たまにしか話さない浅い関係の人なんですか?
なぜなら、あなたの強い紐帯にいる信頼できる仲間は、あなたと同じ情報しか持っていないからです。
ここが動画のいちばん大切なところです。弱い紐帯の特徴は、1つ1つのつながりは浅くて弱いものの、その範囲が多様で幅広いことです。社会全体を俯瞰して見ると、弱い紐帯は、それぞれ孤立して固まっている強い紐帯のグループ同士をつなぐブリッジ(架け橋)として機能している、と動画は説明します。
全く異なる業界の知見や、自分たちの部署にはない画期的なアイデアは、いつもの仲間からは出てきません。この弱い紐帯という架け橋を通ってはじめて流れ込んでくる。そしてそれが、既存の固定観念を打ち破り、イノベーションの契機、つまり飛躍的なブレイクスルーのきっかけとなる場合があるのです。
たとえ話:明日のランチを変えてみる
明日、いつもの仲のいい同僚とばかりランチに行くのをやめてみる。代わりに、オンラインセミナーで軽く言葉を交わした他業界の人や、たまにしか話さない取引先の人と、ちょっとした雑談をしてみる。
一見ささいで、業務に直接関係なさそうな弱い紐帯が、あなたのチームの閉塞感を打ち破り、次のイノベーションを運んでくる最大の鍵になるかもしれない。聞き手はこれを聞いて、「ネットワークの見方が完全に変わる」と鳥肌が立ったと言います。
解説役は、こう締めくくります。強い紐帯が日常の足場を強固にするなら、弱い紐帯は未知の未来への扉を開く鍵である、と。
| 強い紐帯 | 弱い紐帯 | |
|---|---|---|
| 関係の例 | 家族、親友、毎日会う職場の仲間 | ネット上の知人、取引先、名刺交換した人 |
| 持つ情報 | 自分と同じ | 自分と違う、多様 |
| 強み | 暗黙の了解があり、協力しやすい | グループ同士をつなぎ、新しい情報を運ぶ |
| 弱み | 考え方が固まり、変化に弱い | 1つ1つの関係は浅い |
補足:このアイデアの元になった研究(グラノベッター)
(補足:ここは動画にない話です。弱い紐帯のアイデアを提唱したのは、社会学者のマーク・グラノベッター(Mark S. Granovetter)です。1973年の論文「The Strength of Weak Ties(弱い紐帯の強さ)」が出発点です。試験対策として、動画の内容がどんな研究に基づくのかを知っておくと、理解が深まります。)
グラノベッターの論文のポイント
- 紐帯の強さの定義:接触に費やした時間の量、感情の強さ、親密さ(互いの打ち明け合い)、互恵的なサービスの組み合わせとして、紐帯の強さを考える。
- ブリッジ:ネットワークのなかで、2点のあいだの唯一の経路になる線。論文は、強い紐帯がブリッジになることは、現実のネットワークではまずなく、ブリッジの役割をするのは弱い紐帯だと論じました。理由は次のとおりです。Aが別のCとも強い紐帯で結ばれていれば、CとBのあいだにも何らかの紐帯ができやすく、A-C-Bという別の経路ができるので、A-Bはもう唯一の経路ではなくなるからです。
- 転職の調査:ボストン郊外に住む専門職・技術職・管理職の最近の転職者のうち、知人を通じて仕事を見つけた人に、その知人と当時どのくらいの頻度で会っていたかを尋ねました。結果は、よく会う(週2回以上)が16.7%、ときどき会う(年1回超〜週2回未満)が55.6%、まれにしか会わない(年1回以下)が27.8%(54人)。有益な情報をくれたのは、あまり親しくない知人のほうに偏っていました。
論文は、その理由を次のように考えました。弱くしか結ばれていない相手は、自分とは違う輪のなかで動いているので、自分が普段得ているものとは違う情報にアクセスできる。逆に、強い紐帯の相手は助けようとする動機こそ強いものの、同じ輪にいるので情報が重なってしまう。つまり、情報の「近さ」という構造が、助けようとする「動機」に勝る、という主張です。動画の「強い紐帯の仲間は同じ情報しか持っていない」という説明と、同じ方向の議論です。
(補足:動画の言い方を試験向けに整理すると、次の2点に気をつけてください。第一に、「弱い紐帯なら、何でもブリッジになる」わけではありません。弱い紐帯のうち、別々のグループを結ぶ位置にあるものが、橋渡しの役割を果たします。第二に、論文の「弱い」は、「親しくない知人」程度の意味です。動画の「SNSでつながっているだけ」のような、ごく浅い関係だけを指す言葉ではありません。この転職研究では、昔の大学の友人や、以前の同僚のような、ふだんあまり会わない相手が情報源になっていました。なお、この研究は、後に著書 Getting a Job(1974年)にまとめられています。)
(補足:さらに発展した考え方として、バート(Ronald S. Burt)の構造的空隙(structural holes)があります。つながっていない2者のあいだにあるすき間(空隙)を、第三者がつなぐと、その仲介者に情報面などの利益が生まれる、という考え方です。動画の「ブリッジ」の発想と近い議論です。名前だけ知っておけば十分でしょう。)
まとめ:バランスを取り、自分の位置を観察する
ここまで、組織の壁をこえるための多様なアプローチを見てきました。
- タスクフォース・プロジェクトチーム:自己完結的な組織を作ることで、組織全体の処理すべき情報量を減らす(動画の説明)。
- リエゾン:調整担当を置き、組織横断的に情報処理力を向上させる。
- 強い紐帯:日常業務を回す協力体制を築きやすい。反面、考え方が固まりやすい。
- 弱い紐帯:多様で幅広く、グループ同士をつなぐブリッジとして、イノベーションの契機になりうる。
強い紐帯と弱い紐帯の性質の違いを理解して、バランスを取っていくことが重要だ、と動画は言います。試験勉強中の人は、今日出てきたキーワードと、「なぜそう機能するのか」という論理をセットで覚えておくと、確実な武器になります。そしてぜひ、明日の職場で、自分は今どちらの紐帯の中に身を置いているのか、観察してみてください。いつものオフィスが、まったく違うネットワークの地図に見えてくるはずです。
試験で問われやすい整理
- タスクフォース(短期・解散前提)とプロジェクトチーム(比較的長期)の違いは、時間軸。どちらも、部門の枠を超えて人を集める公式な組織。
- リエゾンは、特定の部門に属しながら、他の部門との情報のやり取りや利害の調整を専門に行う役割。組織全体の情報処理力を高める。
- ガルブレイスの整理では、「情報の必要量を減らす」(スラック資源・自己完結的な組織)と、「処理能力を高める」(垂直的情報システム・水平的関係)を区別する。タスクフォースやチームは水平的関係。
- 強い紐帯は協力しやすいが固定化しやすい。弱い紐帯は多様で幅広く、グループ同士をつなぐブリッジとして新しい情報をもたらす(グラノベッター)。
最後に残された問い
動画は、最後にひとつの問いを投げかけます。現代は、デジタルツールが普及して、特定の目的を持った自己完結的なタスクフォースやプロジェクトチームが、どんどん作りやすくなっています。チャットツールで、すぐにグループが作れる時代です。
しかし、もし本当に世界を変えるようなブレイクスルーが、弱い紐帯から生まれるのだとしたらどうでしょう。私たちが意識的にデザインすべきなのは、効率的な組織構造だけではなく、一見無駄に思える、浅く多様なつながりをどう育むかということかもしれません。あなたは、どうやって自分の周りに新しいブリッジをかけますか。
これは深いですね。効率だけを求めていては、イノベーションの種を摘んでしまうかもしれない。明日から、少し行動を変えてみたくなります。
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